山尾三省 著
ページ数 266p
サイズ 四六判
出版社 野草社
紹介文
宮沢賢治とは、人間としての限界を背負いつつ人の幸福をめぐる究極のヴィジョンに寄り添おうとする、永遠の「夢」のことでもあるのです。三省はこの夢を信じていました。――解説・今福龍太「土遊び、風遊び、星遊び」より
太陽があり土がある。水があり森がある。風が流れている。大きそうな幸福と小さそうな幸福とを比較して、それが同じ幸福であるからには小さな幸福を肯しとする、慎ましい意識がここにはある。
――本書より
詩人・山尾三省は、愛する宮沢賢治の著作を読み続けた。そして賢治が歩いた夢の道を、自らが歩む夢の道に重ねながら思索し、エッセイを書きはじめる。
キンポウゲの花、乳山羊、夏の雨、梅の実や野菜、青春時代の思い出、畑で出会う百姓や鳥や虫たち。何気ない日常の景色を入り口にして、宮沢賢治の作品と人生をひとり旅する。
「読めば深く深く楽しい」。世界との一体感を尋ねて野の道を歩き、文学を読む幸福が、詩人から私たちへと贈られる。
目次
呼 応 真木悠介
きれいにすきとおった風
マグノリアの木
腐植質中の無機成分の植物に対する価値
祀られざるも神には神の身土がある
ぎちぎちと鳴る汚い掌
野の師父
玄米四合
み祭り三日
野の道
あとがき
土遊び、風遊び、星遊び 今福龍太
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